議事録

平成24年3月 定例会

◆(木村正孝君)

(登壇)おはようございます。それでは、平成24年3月定例会の一般質問を通告に従いまして行います。

先に議長のご了解をいただきまして資料をお手元に配らせていただいております。一般質問関連資料ということですので、これを参照しながら行いたいと思います。

まず一番最初に、宇治市環境基本条例の件について行いたいと思います。

私は、今回、地下水保全条例を共同提案させていただくことを検討する中で、初めて宇治市の環境に関する基本条例が環境基本条例ではなくて環境保全基本条例となっていることに気がつきました。これは昭和51年に制定された条例でございます。

今日、私たちのこの社会は環境保全から環境基本法に基づく法体系に移行しております。資料の1枚目をごらんください。1-①と1-②でございます。まず、環境基本法につきましては、1992年のブラジルで行われましたリオデジャネイロの国連環境会議、ここで地球環境問題が非常に重要な世界的課題なんだということが決議されまして、地球環境問題と持続可能な発展ということが大きなテーマになりました。そのことを受けて、我が国においてもそれまでの公害防止基本法を改正する形で、環境基本法が1993年に制定をされたわけです。実際の施行は94年、平成6年です。これが今日の、まず環境に関する基本法です。

この第1条に、ここに資料を入れておりますが、この法律は、環境の保全について、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体、事業者及び国民の責務を明らかにするとともに、環境の保全に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与するとともに人類の福祉に貢献することを目的とするということで、基本的には、循環や共生、あるいは参加や国際的取り組みということが基本理念として具体的な制度として出されております。

それまでの環境公害防止基本法は、企業の公害、具体的には水俣病に代表されます4大公害、これを背景につくられた法律でして、ここには加害者と被害者という形を前提にした法体系になっております。しかし、この93年、平成5年につくられました環境基本法は、被害者であり加害者であるという、国民あるいは世界の人類すべてがそのような中にあるんだという前提に立った法制度としてつくられております。

右の①-2の日本の廃棄物・リサイクルにかかわる法体系を見ていただきますと、平成5年に環境基本法が書かれております。次に循環型社会形成推進基本法、これが同じく2000年の6月、平成12年に施行され、完全施行は2001年からです。これは公明党が中心になって、循環型社会形成推進基本法というものを上程されました。それが今日の環境基本法に並ぶ大きな基本法になっております。これがリサイクル、循環型社会ということの大きな内容です。

さらに、廃棄物処理法や資源有効利用促進法が改正をされ、それぞれ個別の法律として、下に書いております容器包装リサイクル法、これは既に宇治市でも施行されておりますが、資源物を回収し、リサイクルをする。家電リサイクル法、これは廃家電を、それまでの不燃ごみからリサイクルをして資源にしていくと。これはつくっておる家電メーカーに義務づけがされたものです。さらに食品リサイクル法、これはレストランを含め各食品のリサイクルを義務づけております。同じく建設リサイクル法、これは建設廃材に伴うものを、これまでの埋め立てや焼却じゃなくて、それぞれ分別をしてリサイクルをすると、そのことが義務づけられております。このため各家庭で、例えば家をこぼってやられる場合でも、これまでの倍のお金がかかると言われてますように、きちっと分別をしてやりますから非常に手間がかかると。にもかかわらず、やはりそのことの必要性でつくられたものです。最後につくりましたのが2005年、平成17年の自動車リサイクル法でございます。このことについては皆さん方もよくご存じだと思います。もう一つ大きなものは、グリーン購入法といいまして、環境に優しい製品を使っていこうということで、平成13年、2001年に実施をされております。

これが今日の基本的な法体系です。宇治市におきましても実際の施策においては、地球温暖化に向けた取り組みであるとか、あるいは資源物のリサイクルは実施されております。しかし、そのもとになる基本法が環境保全の基本条例となっておりますので、このことについては、やはり経過があり今日に至っているとは思いますけれども、どうして平成5年、93年につくられました環境基本法、それに基づいて条例が改正されなかったのかどうなのか、そのことの経過と概要についてお尋ねをしたいと思います。

二つ目に、国の法律との関連性について、今、既に述べておりますので、そのことについて、あわせてお尋ねをいたします。

もう一つ、このことに関連をしまして、資料として、資料の1-②-1と2をつけております。これは市町村における環境関連条例の制定状況についてということで、京都府がホームページで明らかにしております京都府内の各市町村の条例の制定状況をそのまま載せております。上から五つ目に宇治市の持っております条例がありますが、この三つ目に宇治市環境保全基本条例、51年7月15日と、これが制定されたときです。例えば綾部市の環境基本条例は平成9年3月にできております。それから亀岡市は環境基本条例は12年3月です。お隣の城陽市は一番最後に書いておりますが、13年12月27日につくられているということで、各市町村においてもるる取り組みがされております。

それから、次のページに載せておりますが、2月20日付の毎日新聞に、水源防衛へ新法ということで超党派で提出へということと、右側に水争奪の世紀に向けてと、こういう記事を載せて資料にしております。実はこれも環境基本法に基づくものでありまして、これは国内の水資源を保全するために、民主・自民・公明超党派の議員連盟が水循環基本法というものを、このたび国会に出されたと。この水循環基本法そのものは、一番下から3段目のところに書いておりますが、超党派の水制度改革議員連盟、代表は中川秀直自民党元幹事長でございます。この方が中心になりながら、超党派で水の基本法をこしらえるという形で現在出されており、基本法が成立する可能性が高いというふうに新聞に書いてあります。

これまで随分、これをやるために国民運動として、京都大学の松井三郎先生を中心に国民的な課題として水を大切にし保全していくということを基本にした基本法が準備されました。私もその一員でございますが、水そのものについても、循環を前提にした基本法が現在出されているということでございます。

この資料の方に「水ってだれのものなの?」ということで、現在は、地下水は地権者、河川は公共というふうになっておりますが、河川は利水権の関係でそうなっておりますが、地下水は地権者、土地の所有者が持っていると。これが今日の、現在の法体系です。それに対しまして、水すべて、河川水も地表水も地下水もすべて公共のものと、地球資源は公共のものということを前提にして、国民の財産、市民の財産として河川水や地下水を保全していこうと、それも国の各省庁が横の連携をとりながら全体的に取り組んでいこうと、そのような法律でございます。

私も実は今日、地下水保全条例を共同提案させていただきますが、30年前から川の水、河川水の取り組みを10年間続けました。ちょうど河川の汚染が広がり、塩素消毒することによってトリハロメタンが発生をすると。発がん物質として非常に危険度の高いトリハロメタンという物質ができると。二次生成物ができるということで大変な社会問題になりました。そのときに、琵琶湖から瀬戸内海までの滋賀、京都、大阪を連なるそれぞれの河川、淀川と桂川のすべての川について水質調査を行い、そのデータを公にいたしました。そのことの取り組みを経て、今日につきましては地下水の保全に向けて取り組みをやっている次第です。それが今日の現状であるということも、あわせて報告をしておきたいと思います。これが一番目の問題です。

それと、通告しておりました1番目の②最新改定内容とそのポイントについて。これにつきましては51年以降改定がされてないということをお聞きをしましたので、本日の質問では割愛をしたいと思います。

次に、2問目の宇治市地域防災計画についてお尋ねをいたします。

既に先日の全員協議会において、京都大学防災研に委託をされて行われておりました災害の地域防災計画の見直しがされております。1月30日付の全員協議会の要求資料という形でいただいております。この中では、既にこの問題につきましては坂下議員や河上議員さんが昨日、一昨日含めてやっておられますので、その個々の内容については当初は予定しておりましたけれども、私は省きたいと思います。詳細の内容につきましては既に明らかになっておりますので、個々の問題ではなくて大枠の内容に対する今後の取り組みについてお尋ねをしたいと思います。

二つ目に、この見直しに伴う備蓄品及び地域備蓄についてということでございますが、まず備蓄品の中では食料品やさまざまなものが今回見直しの対象になっていると思います。その内容については一定の回答がなされておりますが、その回答がなされてない中に、飲料水の問題と生活用水の問題、さらに誘導灯の問題がありませんので、それについてお尋ねをします。

飲料水につきましては、資料としまして、2-②-4と2-④を見ていただきたいんですが、これは資料です。この中で、2-②-4に書いております応急給水の目標設定例ということで、この中に地震発生から3日目までは1人1日3リットルの水が必要だよということが書かれております。これは厚生労働省の震災時地下水利用指針(案)の中の内容です。さらに4日目から10日目までの7日間につきましては1日1人20リットルの水が必要だと。さらに11日目から21日目までの10日間につきましては100リットルの水が必要なんだと。28日目以降、約1カ月ですが、以降については250リットルの水が要るんだと、普通の生活の量が要るんだと。これが現在の指針の内容でございます。

この中で災害時の必要備品という、次のページにつけております資料ですが、この備蓄の中で、現在の地域防災計画の中で定められております食料品につきましては、基本的には1万9,000人分、宇治市の現状では2万4,000人分を用意していると、備蓄をしているというふうに聞いております。この表ですが、これは国土交通省と宇治市水道部と危機管理課のそれぞれのデータをもとに作成をしております。この飲料水3リットル、これに1万9,000人分が必要であるとすれば3日分で171トンの水が必要になります。2万4,000人の場合は216トンです。それから10日分の量となりますと570トン。それぞれ2万4,000人の場合は720トンという量が必要になります。宇治市の水道部におきましては、どのぐらいの量を備蓄しておられるのか、それについてお尋ねをしておきたいと思います。

また、生活用水につきましては、これは水道部にも関係をし、当然、危機管理課にも関係すると思いますが、厚生労働省の中では、生活用水についても基本的には水道事業の中で考えるべきものというふうな形で想定をされております。

もう1点、重要な問題として誘導灯の問題がございます。現在、聞いておりますと、避難所を明らかにする看板、それにつきましては暗がりであっても見えるような、避難所がわかる看板が既に災害対策として準備をされておると聞いておりますが、いざ災害が起こりますと停電をして道が真っ暗と。それはふだんの行きつけている小学校のことですから道はわかるとは思いますけれども、いざ災害がなったときに、真っ暗けの中で、停電をしている中で明かりがない。このことは大変重要な問題ではないかと思っております。

私たちは議員団として行政視察に行かせていただいておりますが、その中で幾つかの市で、そういうことを前提にした誘導灯が設置をされております。これは太陽光でLEDを使った、あるところではひまわり型誘導灯というふうな形で避難所を基本にして、そこに行く道にそれをつけていくと。実際に真っ黒けの中で避難をする場合と、明かりがある場合とでは大きく違うと思います。この誘導灯につきましては太陽光ですしLEDですから、そういう意味では非常に寿命もあるということで重要な備品ではないかと思っておりますが、これについてのお考えをお聞きしたいと思います。

もう一つは地域備蓄についてでございます。現在、地域備蓄につきましては、一つの制度としまして、各自治会で災害用の備品を購入する制度がございます。それぞれの自治会が申請をしますと、それに基づいて2分の1の補助という形で宇治市の方から補助がされております。既に多くの地域でそれは活用されておりますが、問題はその地域備蓄をしている内容がどれぐらいの量にわたっているのかを当然ある程度のこういうものを買うんだと、こういうもので必要なんだということで危機管理課の方に申請があるわけですから、そのことについて把握はしておられると思いますけれども、問題はそういうことを実際にやっていくには、今日の組織率、防災マニュアルをつくっている自治会が現在はざっと3分の2だと聞いております、63%だと。これはこの災害の今回の見直しの中で新たな組織率の目標設定がされるのかどうか。特に全体で100%とは言いませんけども、せめて80%にする必要があるのではないか。それにはどのような計画を持っておられるのかをお尋ねしたいと思います。

最後に、水道事業についてお尋ねをしたいと思います。

三つ目は、水道管の更新計画と各施設設備の耐震計画についてでございます。

まず水道管の更新計画ですが、前後いたしまして3-①-1の資料をあわせて見ていただきたいと思います。

平成22年3月に策定されました宇治市地域水道ビジョンの第6章に、お客様に信頼される水道の1では、高度経済成長期に布設された配水管は、更新の時期を迎えていること、老朽管路の更新については、耐震性をも考慮した配水管への布設がえを計画的に実施する必要があるというふうに書かれております。また同じ箇所に、宅地開発の急増期には、水需要に対応するため安価な石綿セメント管が布設されたこと。石綿セメント管は強度が低く、漏水が頻発していることから優先的に更新を進めてきたが、まだ今残っていると。そういうことが書かれております。さらに、鋳鉄管についても内部にさびが付着し、通水障害を起こすばかりでなく、赤水の原因となっていると。こういうことで、石綿セメント管と鋳鉄管の更新を優先的に進めるというふうに記載されております。

また、同じ章に、水道管路の図面と台帳及び地形図などの情報を一元的に管理するため、平成15年度にマッピングシステムを導入し、データ整備を進めてきたこと。その結果、データの信頼度が増し、職員がシステムに習熟したことで、維持管理の効率化、窓口対応の迅速化並びに緊急時にも的確な対応が図れるようになりましたと。そのように記載されております。

そこでお尋ねをしたいと思いますが、水道管の法定耐用年数は40年というふうに厚労省の指針でもうたわれております。今後10年間に布設40年を経過する老朽管は全延長の何%で、何キロになるんでしょうか、お尋ねをします。

二つ目に、そのうち主要管路の総延長及び耐震適合率は何%なのか。

三つ目に、残存している石綿セメント管及び鋳鉄管の延長距離はどうなのか。

4点目に、63年度まで採用していた鉛製の給水管の、これは戸数だというふうに聞いておりますので、延長距離ではなくて戸数としてお尋ねをしたいと思います。それぞれの更新計画と必要経費の概算についてお尋ねをしたいと思います。

次に、各施設と設備の耐震計画についてお尋ねします。

各施設と設備の耐震計画ですが、厚生労働省の発表しております水道事業における耐震化の状況、これは資料の一番最後に3-①-2から始まります。今、先ほどのやつの水道事業における耐震化の状況の次のページ、水道事業における耐震化の状況という厚生労働省のデータの出ていることを資料としてつけております。さらに①-3としまして水道施設の耐震化の推進、それから水道施設の耐震化に関する検討会報告書、それから水道の耐震化計画等策定指針、これを、こういうものがあるんだということで表紙をつけております。

この中で、水道事業における耐震化の状況によると、浄水施設の耐震化率は全国平均で18.7%と大変低い状況ですが、京都府はさらに8.2%ということです。このことについて宇治市の耐震化率についてお尋ねをしたいと思います。

二つ目に、配水池の耐震化状況です。これは全国平均は38.0%。京都府は25.7%です。これについてもお尋ねをします。

三つ目に、23年2月に策定されました宇治市の水道施設耐震化計画、この中の内容についてお尋ねをします。まず、この事業計画を作成するに当たって、現在稼働しています全浄水場の耐震診断はされたのかどうか。これについてお尋ねをしたいと思います。

二つ目に、基幹管路の耐震化事業として4億円が見込まれておりますが、この4億円はどれぐらいの距離で、全延長のどの程度のパーセンテージになるのか。

三つ目に、非常時の水源確保のために各浄水場にある貯水槽、これは各浄水場に貯水槽がございます。これは有効な施設であり、飲料水・生活用水の非常時の水として大変重要な施設ですから耐震化は大変重要だと思いますが、このことがこの計画の中には入っておりません。きょうは資料としてつけておりませんが、宇治市が出しております耐震化のビジョンの中では、すべての浄水場、五つの浄水場--今、槇島入れて六つですが、その中の宇治浄水場しか計画の中に耐震化を図るという項目はございません。私たちが住んでおります開だけでなく、奥広野・神明・西小倉の浄水場の耐震化をしていくという計画がこのビジョンの中には入っておりません。このことがなぜそういうことになっているのかを、あわせてお尋ねをしたいと思います。

以上で1問目の質問を終わりたいと思います。

○議長(堀明人君)

栢木市民環境部理事。

◎市民環境部理事(栢木広和君)

(登壇)宇治市環境保全基本条例についてお答え申し上げます。

まず制定経過及び概要についてでございますが、同条例につきましては昭和51年7月に制定をいたしております。昭和42年に公害対策基本法が制定されて以降、公害問題が改善をされていく中で、公害を予防的な観点からとらまえ、地域の特性に応じた施策が求められるようになりました。こうした時代背景のもとで宇治市環境保全基本条例は、環境の大切さを訴え、市民が健康で安全かつ快適な生活を営むための良好な環境の保全及びその確保をするため、本市が独自に制定したものでございます。

次に、国の法律との関連についてでございますが、宇治市環境保全基本条例は、先ほども申し上げましたとおり、本市が環境の大切さを訴えるために独自に制定したものでありまして、本条例は理念を中心とした条例であることから、改定については現在のところ考えておりません。

また、議員ご指摘のとおり環境に対する国や府の施策は条例の制定当時に比べて大きく変わってきておりますが、こうした状況の変化に対応するため環境保全計画を策定し、おおむね10年ごとに見直すこととしております。現在その環境保全計画の見直しを進めており、平成24年度中に策定する予定でございます。

また、具体的な施策につきましては宇治市地球温暖化対策地域推進計画や宇治市ごみ処理基本計画などの個別計画を策定する中で対応しておりまして、今後も環境保全計画を初めとした諸計画により、状況の変化に対応した「みどりゆたかな住みたい、住んでよかった都市」を目指してまいりたいと考えております。

また、議員の方から、国の方で議員立法において地下水に関する法制化の動きがあることは市としても承知をいたしておりますが、この法制化の内容のポイントは、最近問題となっております外資系の水資源買収の対策と認識をしておりますので、ご理解賜りたいと存じます。

○議長(堀明人君)

梅垣市長公室長。

◎市長公室長(梅垣誠君)

(登壇)初めに、京都大学防災研究所からの点検結果と、今後の取り組みにつきましてお答え申し上げます。

今回の京都大学防災研究所からの点検結果につきましては、地域防災計画に係る事項とその他の必要な項目に区分するとともに、項目ごとに対応すべき優先度として、平成24年度から速やかに対応することが望ましいとされている項目や、なるべく早期に対応すべき項目など、3段階に分けて報告をいただいております。

今回の点検結果におきまして、ご指摘をいただきました項目につきましては、新年度早々に着手をしてまいりたいと考えております。

なお、地域防災計画に基づきます防災施策の実施につきましては、災害対策基本法において、市防災会議において推進していくことと規定されていることから、地域防災計画に係る事項の今後の方向性等につきましては、本市防災会議でのご議論を踏まえまして進めてまいりたいと考えております。

次に、災害時給水用井戸制度についてでございますが、大地震の災害発生時には水道施設等が損傷を受けるなど、飲料水を初め生活用水の供給が受けられない状況が考えられますことから、本市では地震発生後の生活用水を確保するため災害時に地域の市民の皆様に提供いただくことを前提に、現在、災害時給水用井戸として44カ所を登録させていただき、ホームページ上で公開をさせていただいております。

最後に、自主防災組織率の目標及び組織率の向上に向けた今後の取り組みについてでございますが、平成23年7月に策定をいたしました本市第5次総合計画第1期中期計画期間に自主防災の組織率を75%とすることを目標としており、引き続き、まだ自主防災マニュアルを作成できていない町内会等への作成依頼を行いますとともに、市政だよりや職員による出前講座などのあらゆる機会を通じまして目標達成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

○議長(堀明人君)

安田建設部長。

◎建設部長(安田修治君)

(登壇)太陽光発電式の誘導灯についてのご質問にお答え申し上げます。

災害が発生し停電になった場合に、避難所周辺及び避難所までの道のりに議員ご案内の太陽光発電式の照明を設置することは、夜間の避難時において被災者を安全に誘導できる有効な手段の一つであると考えます。しかしながら、太陽光発電式の照明は大変高価でありますことに加え、灯具以外にソーラーパネルや蓄電池が必要となり、限られた道路上のスペースの中で新たにその占用地を設置することが難しい状況でありますことから、今後、災害時における避難誘導対策の中で、先進地の事例を調査するなど研究課題としてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

○議長(堀明人君)

杉村水道部長。

◎水道部長(杉村亮一君)

(登壇)飲料水の備蓄についてのご質問にお答えをいたします。

平成21年3月に策定されました宇治市地域防災計画におきまして、震災時での飲料水の確保は人が生きていく上で必要不可欠であり、災害時に飲料水の供給を受け持ちます水道部といたしましては、各浄水場に応急給水栓の設置及び緊急遮断弁を設置した主要な配水池を運搬給水や拠点給水として活用するとしておりまして、貯水量といたしましては約1万5,000立方メートルの確保を予定しているところでございます。また、水道部では平成22年度に災害備蓄用として水道水のPR用として500ミリリットルのペットボトルを1万本作成し、そのうち5,000本を非常用飲料水として活用するため、備蓄をしているところでございます。平成23年度も1万本作成しておりまして、今後も引き続き備蓄本数をふやすよう考えております。

ご質問の防災計画見直しに伴う飲料水の備蓄につきましては、京都大学防災研究所からの宇治市地域防災計画の点検結果報告書に沿いまして、市防災担当部局等と連携して検討してまいりたいと考えております。

次に、水道管更新計画についてのご質問に順次お答え申し上げます。

水道管路の更新及び耐震化につきましては、平成23年2月に策定いたしました宇治市水道施設耐震化計画に基づき実施する予定としております。この耐震化計画では、約670キロメートルに及びます水道管を平成31年度末には耐震適合率を31%まで向上させることを目標といたしまして、約70キロの管路を更新する予定としており、基幹管路及び配水支管を合わせました事業の概算といたしましては、約19億円を見込んでおります。また、平成31年度末で法定耐用年数を超える水道管の割合は約18%、延長は約120キロメートルとなる見込みでございます。

次に、基幹管路の総延長及び耐震適合率につきましては、本市の水道管--導水管・送水管・配水管でございますが、先ほどもお答えいたしましたとおり約670キロに及びますが、このうち基幹管路は約60キロございまして、耐震適合率は現時点で約18%となっております。残っておりますすべての管路を耐震性能を有する管に更新するには多大な費用と期間が必要なことから、配水池の再編や給水区域の見直しに伴います管網整備とあわせまして、拠点医療施設及び大規模な避難場所へ至る基幹管路等の耐震化を優先的に実施していきたいと考えております。

次に、残存しております石綿セメント管及び鋳鉄管の延長につきましては、平成22年度末時点で、石綿セメント管6.7キロメートル、鋳鉄管7.7キロメートルでございます。耐震化計画では、石綿セメント管及び鋳鉄管など老朽管の更新を優先的に進め、管路の耐震化を図ることとしております。特に石綿セメント管につきましては平成31年度までにすべて耐震化する計画としておりますが、強度が低く漏水が頻発していることから、前倒しも含めて検討してまいりたいと考えております。

次に、鉛製給水管につきましては、昭和63年度までの戸数として約5万3,000件と推定しております。これまで下水道工事に伴います移設工事や水道部独自での改良工事などで鉛製給水管の布設がえを進めておりましたが、平成23年度からは鉛製給水管単独の改良にも取り組みを始め、平成25年度までの事業実施計画で4,400万円を見込んでおりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。

次に、水道の各施設、設備の耐震計画についてのご質問に順次お答え申し上げます。

浄水場には、急速ろ過機、薬品沈殿槽、貯水池及びポンプなどの機械類といったさまざまな施設があり、これらすべてが耐震性能を満足しなければ耐震化が完了したことにならないため、浄水場の耐震化は多大な経費と期間を要することになります。本市におきましては自己水源の75%を占める宇治浄水場を優先的に耐震化を図る予定としておりますが、平成18年度に実施しました宇治浄水場の耐震診断では管理棟・ろ過ポンプ棟とも健全であるとの評価を得ております。また、平成21年度には浄水施設の耐震診断を実施した結果、レベル1地震動では脱炭酸槽以外の施設は健全と評価されましたが、レベル2地震動では脱炭酸槽、薬品沈殿槽、濃縮槽、電気室で補強が必要であるとの評価がされました。今後、耐震診断で補強が必要とされた施設につきましては耐震補強工事を実施していくほか、電気・機械設備や場内配管の耐震対策を実施してまいりたいと考えております。

次に、本市の配水池の耐震化率につきましては6.7%でございますが、耐震化計画では主要な配水池の耐震化を図るものとしており、平成23年度には主要な配水池の耐震診断を実施いたしました。今後は耐震診断で補強及び改築が必要とされた配水池の耐震化を順次計画的に実施してまいりたいと考えております。

次に、全浄水場の耐震診断はされたかのご質問でございますが、先ほどお答えいたしましたように自己水源の75%を占める宇治浄水場の耐震診断をしたところであり、宇治浄水場をまず優先的に耐震化を実施していきまして、その他の浄水場につきましては今後の予定としているところでございます。

次に、基幹管路の耐震化事業につきましては先ほどもお答えいたしましたように、拠点医療施設及び大規模な避難場所へ至る管路等の耐震化を進めたいと考えております。今後の基幹管路の耐震化では約6キロメートルを実施する予定としておりまして、このことによりまして耐震適合率は現在の約18%から約30%になる見込みでございます。

次に、各浄水場にある貯水槽の耐震化のご質問につきましては先ほどお答えいたしましたとおり、浄水場には急速ろ過機、薬品沈殿槽、貯水池及びポンプなどの機械類といったさまざまな施設がありますが、貯水池は浄水場の一部でございまして、まず自己水源の75%を占めます宇治浄水場の耐震化を優先的に実施し、その他の浄水場につきましては今後の予定としているところでございますので、ご理解賜りますよう、よろしくお願いいたします。

○議長(堀明人君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

それぞれお答えいただきまして、ありがとうございました。

それでは、順次2問目の質問をさせていただきます。

まず、環境保全基本条例の関係でございますが、この資料の1-①-1を見ていただきたいと思うんですが、環境基本法に基づく環境基本計画というものを義務づけられております。私が質問しておりますのは、昭和51年につくられて、一番宇治市の環境の基本になる条例が51年から全く改正されていないと、そこの問題なんです。51年といいますと、今の久保田市長から数えますと何代前になるんですかね。当時でしたら、51年いいましたら渡辺さんの時代やないですか。かなり、渡辺さんという市長がおられたこと自身も忘れておられる方もおるぐらい、大変古い話でございます。同時に、世界的にも国内的にも環境保全に対する、特に地球環境問題や温暖化問題、あるいはリサイクル、循環型、持続可能な社会、そういうことについては大変進んでおります。

そのことを国も事業者も国民もすべての者が責務を負うているという環境基本法でございますから、それを具体化するために、このページに書いておりますように、国の方では第一次環境基本計画が94年に、第二次環境基本計画が2000年に、現在、第三次環境基本計画が2006年に制定をされて、その時代の動きに合わせてテーマ設定をし、そして具体的な取り組みが決められてると、こういうことでございます。

宇治市の環境政策は、ある面、各市町村に比べましても非常に取り組んでおられる内容は進んでいるというふうに私は認識しております。非常に積極的に展開されておられると。その意味では池本市長のときも、今の久保田市長のときも、順次、資源化物のリサイクルを含めて積極的な取り組みをされており、温暖化に対してもそうだというふうに思っておりますけれども、やはりもとになる条例が、やっぱり環境基本法に基づく環境基本条例と、さらに保全計画ではなくて環境基本計画というふうなものに変えていく必要性があるんではないかということを、あわせて指摘をしておきたいと思います。ぜひ、このことにつきましてはご検討いただきたい。既に京都府内では京都府の条例を初めとしまして、京都市も当然つくっておりますし、お隣の城陽市でもつくっておられると。府内で2番目の市である宇治市がそのことをやっぱりそのままにしておくということにつきましてはよくないんではないかということを指摘したいと思いますので、再度ご見解を伺いたいと思います。

二つ目に、防災井戸の問題です。

一つは公室長にお答えいただきましたが、きょうの資料につけております2-①、1月17日、ちょうど阪神・淡路大震災のあった日の朝日新聞の1面トップ記事をごらんいただきたいと思います。まず公室長、この新聞記事を読まれたかどうかお聞かせください。大変な、これは影響のある記事だったと思いますので、1月17日、まさに阪神・淡路大震災のその日に合わせて朝日新聞が総力を挙げて全国取材をした記事でございます。これはどこまで行っても都道府県と主な都市だけでございまして、例えばここには神戸市はありますけれども宝塚市は入ってないということで、宇治市も入っておりません。それで1万2,000カ所です。さらに、これを宇治市や、その類似する団体を入れていきますと、もっとの数になります。それぐらい全国的に各市町村が防災用の井戸を積極的に取り組んでおられるということです。

先般も伺いましたし、きょうも44カ所ですか、ありますということですが、6月にお尋ねした後、実際にその防災井戸を見学に行ってきました。実際にやっておられる方のお話も聞いてまいりました。農家であったり、あるいはごく普通のご家庭であったり、あるいはおふろ屋さんであったり、個人の家、それから事業者といいますか、お店ですね。こういうところは公共の災害用井戸ということで保健所の方にも届けておられますし、水質の検査は自主的になさって京都府に報告をされておられますけれども、個人の防災井戸については水の検査を市として認定した段階でしておられるのかどうか、これを2問目にお尋ねしたいと思います。

これは他の市町村の場合でいきますと、ほとんどのところでは認定をする段階で現地に行って水を確認されて、それがどういう水であるかと。基本的には生活用水として考えておられるところが多いですが、当然、中には飲料水として十分使える水もあるということですが、そういうことはきちんとなさっております。

三つ目に、いろいろお話を伺って、また、その地域も回ったんですが、たくさんの井戸がまだ残っております、宇治市内にはあちこちに。30年代に一たんかれてしまった井戸も現在は水が復活をしております。そういう意味では、市内にありますこの井戸をもっと積極的に活用するという政策があってもいいんではないか。住民の方も、こういうご時世、災害のことを踏まえてそれに大変関心を持っておられます。一つの地域にたくさんの井戸があると。そういう制度自身も知らないという方も多かったですから、きちっとアピールをしていただくと同時に、改めて今の40数カ所という少ない数ではなくて、全市的に取り組んでいただきたいなというふうに考えております。

それから、災害時の誘導灯でございますが、これにつきましては検討するというお答えをいただきました。それで実は幾つかのところで視察をしてきたら、費用の問題が非常に大きいんじゃないかと思いますが、大体、今現在で調べましたら1灯30万円です。あそこの太陽が丘の公園に行くところに京都府がつけておりますよね、沿道に。あれ自身の値段は聞いておりませんけれども、一番最新だったら30万円、値が随分下がったらしいです。ある市では既に35カ所につけたということで、今年度予算でも30カ所、年間900万の予算でやろうというふうなことも検討しておられます。

そういう意味では、宇治市としては避難所の82カ所のうちの、ざっと70カ所弱、そういう見えるといいますか、夜間でも光って見える表示ですね、それはされておりますけれども、ぜひこれにつきましては誘導灯、避難の誘導対策の一つとしてお考えいただきますように、ぜひお願いしたいと思います。

それから、飲料水の関係でございます。備蓄の中で、これは水道部の方からお答えをいただきました。これ、きっと宇治市も同じだと思いますが、備蓄の考え方、あるいは量は水道協会も含めて全国的な一つの基準になっております。生活用水でいきますと、下から2段目の10日分、これは7日分でございまして、数字といたしましては2,668トンに訂正を願いたいと思います。それから2万4,000人分の場合は3,360トン。充足率、これは奥広野と神明と開、三つの浄水場、これはハザードマップで確認しましたところ、破堤、水害が起こったときに5メートルの水がつく地域の浄水場を除いたところが奥広野と神明と開になるということで、この三つを合わせて1万2,300トンの能力がございます。これは1日です。そういう意味での充足率を書いております。

先ほどのお答えで、1万5,000立米、貯水量を考えてるんだという部長からお答えいただきましたけども、その1万5,000立米が突然出てきたんですけども、一体どこの水のことを言っておられるのかをお尋ねしたいと思います。

また、それが、遮断弁があって貯水をするんだと。これは流れ出ないということが前提だと思いますが、当然その貯水升から水を取り出して給水をしないかんわけですから、その方法なんかについてもお尋ねをしたいと思います。

先般、視察で行きました神戸市なんかでは、そういう貯水槽を地下にたくさんつくっておりまして、155万人の神戸市民が10日間、備蓄の水が市内全箇所に地下の水槽として予定されておりますが、その取り出しにつきましては、そこに6本から8本の給水管をセットできる形になっておりまして、それを地域の自治会にもかぎをお渡しして--これは行政だけじゃなくて、いざというときには行政自身が動けないこともありますから、それぞれの全地域に貯水されている水をすぐに市民が使えるようにかぎを各町内会・自治会に預けておられると。そういう形で、いざというときには地域も一緒になって水を取り出すと。そのためには、この6本から8本の給水管をそこにつなぐというふうな設備がされておりました。そういうふうな形がなければ、やはりそういうものが準備される必要があるだろうというふうに思いますのでお尋ねをしたいと思います。

それから、ここに書いております水の充足率ですが、これはそれぞれ1万2,300トンを前提にして、今の飲料水としてのペットボトル、先ほどのお答えで5,000本と5,000本で1万本ということですが、これは6月にも指摘しましたように5トンです。5トンでは到底飲料水としては備蓄とは言えません。そういう意味では先ほどおっしゃった1万5,000立米、1万5,000トンの水がどれだけ有効に使えるのかということが大事になってきますのでお尋ねをしたいと思います。

耐震化の問題です。先ほどの質問に対してお答えをいただいてないものがございます。それも合わせて2問目で質問いたします。

まず宇治市の耐震適合率、これは国のデータにもありますし、先ほどのお答えで18.6%、これは総延長に対する耐震適合性のある管の延長ということでございますね。これは資料の3-①-1を見ていただけたらと思いますが、最初の宇治市のところはちょっと網かけをしておったんですが、これでは網かけになっておりません。それで、先般も水谷議員さんも指摘をされましたが、特に宇治市は耐震管の割合が3.9%しかないと。

(「それ基幹管路です」と呼ぶ者あり)

要するに耐震管といいますのは、国が定めております耐震管をこれからは使っていこうということで、これが優先的に使われる内容です。例えば京都市を見ますと、耐震適合率の25.3と耐震管の割合の25.3はイコールです。城陽市の場合も同じです、亀岡市もそうです、京田辺市もそうです、舞鶴もですね。そういう形で耐震管の割合が非常に低い、これはどうしてなのか。これまでの耐震化の中で極端に低い。これは全国的に見ても非常に低いと思いますし、京都府内で見ましてもこういう状態ですから、これの原因についてお尋ねをしたいと思います。もっとも耐震適合性といいますのは、耐震管ではなくても地形だとか場所によっていいだろうという、レベル1とか2とかいう決められた基準がありますから、それ自身は否定はしておりませんが、やはり基本は耐震管を使っていくことが重要ではないかと思いますのでお尋ねをしたいと思います。

それから、浄水施設の耐震化状況ですが、たくさんお答えいただきましたが、肝心の何%なのかという回答はいただいておりません。私が聞きましたのは、宇治市の浄水施設の耐震化率は何%なのかというお尋ねをいたしました。そしたら、浄水場には急速ろ過機、薬品沈殿槽、貯水池及びポンプなどの機械類とか、いろんな施設があって大変なんだという、こういうお話だけで、何%というお答えをいただいておりません。これが一つ、お願いいたしたいと思います。

それからもう一つ、浄水場の急速ろ過とか薬品沈殿とか貯水池だとかたくさん書かれておりますけれども、これは宇治浄水場と西小倉のことだと思うんです。五つのうちの奥広野・神明・開の浄水場には急速ろ過機も薬品沈殿槽もありません。あるのは井戸と、それから貯水槽。開はそれに曝気をしていると、曝気装置と。奥広野も神明も同じ水ですからついておりません。

ですから、耐震化を図るという場合に、大きな施設でこれは他の浄水場に比べて水質が悪いから、こういう施設をつくっているわけです。京都府の浄水場でも高度処理をしていますというのは、そういうことをしなければ飲み水にならないから余分な設備をし、多大なお金を払ってオゾンや活性炭を使っているんです。逆に小さな浄水場の方がそういう設備もありませんから、耐震化を図る場合には非常に経費は安く上がるわけです。さらに浄水場は地域が限定されておりますから非常に狭い地域です。そういう意味では、それに絡む配管も距離は短いです。さらに市内全域でいきますと、多極分散といいますか、分散している方がいざというときにはリスクは低くなります。

そういう意味では、先ほど言いましたが、一つの浄水場だけにたくさんのお金をかけて耐震化を図るというこの計画は大変な不備のある計画だと思います。全体の浄水場をきちんと対象にした耐震化計画を立てるべきではないか。全体で水道ビジョンに基づくこの耐震化計画、10年間でざっと40億となっておりますけれども、もっと経費が安くて早くできて耐震化ができる、そのこともご検討いただきたいというふうに思います。

あと、各管路の整備の耐震化につきましては、これはそのとおりで結構です。むしろ、これは国が耐震化計画で指摘をしております内容に基づいて、そのとおり準備をされているということでございますのでそういうことだと思いますが、同時に国の場合は財政措置として2分の1から3分の1の、そういう災害対策用の補助もつくというふうに聞いておりますが、これの費用を宇治市としては国の補助、それの申請はされているのかどうか、あわせてお尋ねをしておきたいと思います。

以上でございます。よろしくお願いします。

○議長(堀明人君)

栢木市民環境部理事。

◎市民環境部理事(栢木広和君)

(登壇)宇治市環境保全基本条例の2問目の質問についてお答えを申し上げます。

環境基本法では地方公共団体の責務として第7条で、地方公共団体は、基本理念にのっとり、環境の保全に関し、国の施策に準じた施策及びその他のその地方公共団体の区域の自然的社会的条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有するというふうに規定をされております。このため具体的な施策につきましては、環境保全計画を初めその他の個別計画により対応してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくご理解を賜りたいと存じます。

○議長(堀明人君)

梅垣市長公室長。

◎市長公室長(梅垣誠君)

(登壇)本年1月の報道によりますと、災害時に家庭や企業の井戸を生活用水として提供いただく制度が全国の自治体に広がっておりまして、国は東日本大震災の被災地での活用事例を踏まえ、各地の地域防災計画に反映するよう呼びかけるとされているとともに、国土交通省が平成21年に策定をした震災時地下水利用指針を改めると報じられているところでございまして、私もしっかりとこの記事については読ませていただいたところでございます。

現在のところ、国から具体的な呼びかけ等はございませんが、本市では災害時において井戸水を市民に生活用水として提供いただく災害時給水用井戸につきまして、本市におきましては国土交通省の指針が策定された平成21年3月以前の平成18年3月から既に本市地域防災計画の中で位置づけをして取り組んできております。今後とも市政だより等を通じて市民の皆様に呼びかけを行い、ご協力いただける箇所をふやせるよう努めてまいりたいと考えております。

なお、議員からは当該井戸の水質検査の詳細を把握してるかということでございますが、まず国土交通省の指針の中でその目的がございまして、この指針につきましては震災時の水の確保、主に飲料水以外の生活用水に関する危機管理対策の充実を図るということが目的とされておりまして、本市の地域防災計画の中におきましても、市内で個人または事業所が所有している井戸を災害時に市民に生活用水として提供できるよう、災害時給水用井戸として登録井戸の確保を図るということを明記させていただいております。

したがいまして、当該井戸の水質検査の詳細については把握をしておりませんが、登録をいただくときに検査実施の有無とか、あるいは日ごろの利用目的等については確認をさせていただいていますので、ご理解賜りたいと存じます。

○議長(堀明人君)

杉村水道部長。

◎水道部長(杉村亮一君)

(登壇)木村議員の2問目のご質問にお答えをさせていただきます。

まず1万5,000トンの内訳ということでございますけれども、具体的には各浄水場--宇治浄水場を初め、そこの浄水場関係で約5,000トン確保できるというふうに考えております。それと配水池、今現在6カ所に緊急遮断弁をつけておりますけれども、その配水池におきまして約1万トンの水が確保できるというふうに考えております。

次に、管路の耐震化でございますけれども、耐震化が全国の平均よりも低いということでございますけれども、先ほどもちょっとお答えをいたしましたけれども、耐震化に向けては積極的に今後10年間で実施していく予定でございますけれども、あわせまして、その配水区域の見直しの管網整備、その辺の検討もあわせてするということも考えておりまして、それもあわせまして、今後、耐震化についてはこの10年間で積極的に耐震化を図っていきたいというふうに考えているところでございます。

次に、耐震化に向けての補助の活用ということでございますけれども、確かに厚生労働省所管の国庫補助といたしましては、水道水源開発等施設整備費といたしまして活用ということが考えられるわけでございますけれども、実は一昨年、平成22年4月1日に補助金の要綱の改正がございまして、要綱の改正といたしましては補助金を受ける場合には資本単価が一定以上でなければ補助金の対象にならないわけですけれども、その22年4月1日の改正によりまして、従来は1トン当たり70円以上という資本単価の補助採択要件があったわけですが、22年4月1日に改正がございまして、1トン当たり90円以上という補助要件の改正がございました。

宇治市の場合でございますけれども、22年度におけます資本単価は80円ということでございまして、現時点では補助採択の要件には該当していないというところでございますけれども、今後、国・府に対しまして補助採択要件の緩和については要望してまいりたいというふうに考えております。

次に、浄水施設の耐震化ということでございますけれども、先ほどもお答えいたしましたように現在、宇治浄水場の耐震化に取り組んでいるところでございまして、浄水場単位では耐震化というのは図られておりませんので、ご理解を賜りたいというふうに思います。

○議長(堀明人君)

杉村水道部長。

◎水道部長(杉村亮一君)

(登壇)失礼をいたしました。
先ほどのご質問で緊急遮断弁等で水を確保すると、その給水方法でございますけれども、緊急遮断弁のところに水を出すところを設置しておりまして、そこから給水はできるというふうに考えているところでございます。

それと、浄水場の各施設でございますが、確かに宇治浄水場、大きなところ、それから西小倉もそうですけども、急速ろ過機、薬品沈殿槽、貯水池及びポンプ等いろんな機械類等がございます。小さいところについてはないものもございます。ただ、貯水池についてはそれぞれの浄水場であるところも含めて、その貯水池というのも活用をしていきたいというふうに考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。

(「全体の耐震化率の答え、パーセンテージ」と呼ぶ者あり)

それは先ほどお答えいたしましたように、耐震化はほかの浄水場単位では図られてないということでご理解いただきたいと思います。

○議長(堀明人君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

それでは3問目になりますので、意見あるいは要望ということにしたいと思いますが、なぜ環境基本法に基づく環境基本条例にされないことにこだわりがあるのかよくわかりません。それはそれほどこだわることではないと思うんですね。実際にやっておられる施策と基本になる条例がやはり整合を図れてないということが大きな問題ですから、基本になる条例はその時々の状況に合わせて改正をしていく。これは他の部署の条例ではそういうことがずっとされております。宇治の庁内におけるいろんな条例そのものもやはりそういう形でされておりますから、環境に関する部門だけがかたくなに51年につくった条例を固守するということについては、改めてご検討いただきたいということを指摘しておきたいと思います。

基本理念とやる中身が根本的に変わったんですよ。公害基本法という、あるいは公害対策ということから地球環境問題というふうに大きく変わってますから、そのことを市民にも全部、何かあるときには説明をしていくわけですから、そのもとになる基本条例をやはりそのままというのは整合性が図れない、そのことを指摘しておきたいと思います。

それから防災の関係ですが、総合計画で75%まで地域の組織率を上げていく目標を持ってるんだということについてはよくわかりました。ぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。

ただ、これとあわせまして、一つは先ほどの井戸の問題ですが、これは資料の2-②-3に実はつけてるんですけれども、生活用水という表現で言っておりますが、これを見ていただいたらわかりますように、災害時における地下水の一般的な適用性ということで国の指針で述べておりますのは、一つは消火活動、それから医療活動、それから三つ目に飲料や炊事、四つ目にトイレ洗浄、五つ目に入浴・洗濯と、こういうふうな形を想定しているんですよね。生活用水というのはまさにそういうところで使うということなんですよ。ですから、例えばおふろに入るとか、例えば医療活動で使うとかいう場合は、当然病院の場合は自分とこでもやっておられると思いますけども、最低どういう水質の水なんだということは市が調べて、このことを住民の方にもきちっとやっぱり伝えて、これは例えば飲料には使えないけどもおふろには使えますとか、ちょっとおふろでも問題ありだとか、これは消火には使えますとか、そういうふうなことを具体的にやっておかないと、いざというときに井戸はあるけれども、その家の方自身も何に使うのかと。あるいは地域の方もそっちに行かれたときに何に使えるのかということが明らかになっていないと、井戸としての災害の緊急時の井戸にはならないんです。そのために、そういうものをつくるときには水質検査を最低しておくということですから、当然そのことについてはご検討いただきたいというふうに思います。

それからもう一つ、環境部理事の方でおっしゃった、今回の超党派の循環型、水の基本法ですけども、これは確かに一面として外国の資本が山を買いに来て、その目的はその山のもとにある地下水だという面もございます。例えば北海道であるとか大きな余り手のついてない原野ですね、それを山ごと買っていくと。それは片方で事実としてあります。しかし、松井三郎先生なんかがもうやって10年になるんですが、それは一つの側面だけです。むしろ水というものは、川の水、これは地表水です。あるいは地下水、合わせて、あるいはわき水含めて、これは単にその土地の所有者のものじゃない。あくまで、それは国民の財産なんだと。貴重な環境資源なんだと。それは循環的に利用すべきものなんだという考え方なんです。それをやるときに、今、国の方では、基本的には所管は水のことは厚生労働省あるいは国土交通省になっておりますけれども、もっと全庁的にやるべきだということでそういうふうにそれの本部が置かれるという組織横断的な組織制度も一緒に掲げております。

そういう意味では、一面的なことだけでとらえるのではなくて水というものに対する地球環境の大事な資源なんだという観点から、みんなでそれを守っていこうと、こういうことですから、当然企業も昭和30年代に安いから、便利だからということでどんどん使ったということに対してきちんと規制をかけたわけですから、今日もそのことと同じことが起こっているわけですから、それも含めて水を大切にするということでありますので、その法の趣旨を改めてぜひ読んでいただきたいということをお願いしておきたいと思います。

あと水道部の関係ですが、お答えを聞いていまして1万5,000トンの内訳はよくわかりました。各浄水場の水が5,000トン予定をされていると。これ言うときますけど、いざというときの水で予定している浄水場の耐震化はされない。これはどういう矛盾なんですか。五つの浄水場で5,000トンを考えていると。そしたら、宇治浄水場だけではなくて他の浄水場も当然耐震化をしないと水は使えないじゃないですか。どうしてそういうことが片方の耐震化ということと、給水のための飲料水とが整合しないんですか。ぜひこれはご検討願いたいというふうに思います。

それから、国の補助がつくかどうかの問題は、80円、資本単価というのはよくわかりませんけども、基本的には宇治の水道水は安いということですよね。国が補助制度の対象としているのは90円以上だということは、全国のレベルよりもまだ宇治は安いということだと思います。そういう意味では、今、補助要件になってないということは、安く頑張っているというふうに見られているのか、財政に余裕があると見られているのかわかりませんけれども、そういう現状だということについてはよくわかりました。そういうことも含めて、ぜひ耐震管を今後は積極的に活用いただきたいというふうに思います。

一応これで3問目としての私の指摘あるいはお願いという形で終わりたいと思います。ありがとうございました。