議事録

平成23年9月 定例会

◆(木村正孝君)

(登壇)通告に従いまして一問一答方式で一般質問を行います。

始めるに当たりまして、議長のご了解を得て資料を配付いたしておりますので、ご参照いただきたいと思います。初めて行います一問一答方式ですので、昨日及び一昨日の中で私とダブっている質問につきましてはできるだけ割愛をして短くしたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

まず最初に、私は宇治市地域防災計画について及び防災まちづくりと水道事業についてという質問事項を通告しております。

まず、この中の地域防災計画の現状と見直しについて、あるいはその課題について質問をいたします。

まず、災害対策の枠組みと今日における動向といたしましては、宇治市の地域防災計画の上位計画として、災害対策基本法に基づく防災基本計画あるいは防災業務計画、その中での都道府県や市町村が行います地域防災計画がございます。この間の大規模地震対策特別措置法も含めまして、この宇治市における地域防災計画の中では、東南海あるいは南海地震に係る特別措置法も含めて、この中で言及をされております。特に、地震に関する中央防災会議等の最近の動向では、さまざまな市に関係するものも出されておりますが、その中で、宇治市が抱えております課題の中で特に私たちにじかに関係する部分に限って直接的な質問をいたしたいと思います。

まず第1点目に、通告をしておりますが、一昨日の石田議員の質問に対して公室長の方から、宇治市では市民に対して災害が起こった場合に3日分の食料や水の備蓄を呼びかけていると、そのような説明がありました。私たちはそのようなことは聞いておりますが、なぜそのような3日分は市民自身で自助として備える必要があるのか、そのことの根拠についてお尋ねをしたいと思います。

○副議長(宮本繁夫君)

梅垣市長公室長。

◎市長公室長(梅垣誠君)

(登壇)過去の災害の状況を考えますと、全国からの救援物資が到着するまでにはおおむね3日間を要していることから、このことを教訓に市民の皆様には3日分の備蓄をお願いしているところでございます。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)順次確認をさせていただきます。

この防災計画の中で、災害想定人口としてさまざまな数値が出ておりますが、宇治市のこの地域防災計画における災害が起こった場合の想定人口としてどのように考えておられるのか、それについても明らかにしていただきたいと思います。また同時に、その考え方もあわせてお願いしたいと思います。

○副議長(宮本繁夫君)

梅垣市長公室長。

◎市長公室長(梅垣誠君)

(登壇)本市におけます地域防災計画の被害想定につきましては、過去、京都府の被害想定等をもとに、地域防災計画において関係する数値を明らかにさせていただいているところでございますので、ご理解いただきたいと思います。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)京都府の計画あるいは数値だと、それに基づくものだと、そのようなことでございますが、具体的には一体どのぐらいの数値であり、また、その考え方は何に基づいているのかをあわせてお聞きをいたします。

○副議長(宮本繁夫君)

梅垣市長公室長。

◎市長公室長(梅垣誠君)

(登壇)ただいまのご質問の数値というのが明らかではございませんが、本市における備蓄食料に対する考え方につきましては、旧京都南部都市広域行政圏推進協議会で策定しました地域防災計画や阪神・淡路大震災の検証結果に基づきまして、市民の約20%の方が避難すると想定をし、そのうち、やむを得ず非常持ち出しができなかった方々に対する食料として2万4,000食の数量を定めているところでございます。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君) (登壇)

確認をいたしますが、市民の20%が被災の対象であり、持ち出しができなかった、市民としての、食料としてできなかった2万4,000食が現在の地域計画における数値として書いてると、そういうことでよろしいですか。はい、ありがとうございます。避難でね、避難で2万4,000食ということですね、今のお話は。はい、わかりました。

再度質問いたします。さらにですが、この南部広域圏というふうなことで、実は私のつくりました資料の中に、関係するものとして震災対策編のやつがございますが、その中に、飲料水や食料、生活必需品の備蓄ということで、市域を幾つかに分けた防災拠点を中心として、飲料水や食料、生活必需品について備蓄を図るというような点と、あるいは河川水や井戸水等を飲料水として活用しなければならない事態も考え、ろ過装置の設備あるいは個人または事業所が所有している井戸を災害時に市民に生活用水として提供できるよう災害時給水用井戸として登録井戸の確保を図ると、こういうふうな資料がございます。これは、今回の6月議会で私が質問をしましたこの内容で、この関係で、現在、見直しを進めるんだというふうにお答えをいただいております。

例えば、今の公室長の話の中で、広域圏の関係として定めた数値だというふうなことになりますと、現在、既に広域圏の方はなくなってるわけでございますが、京都府の見直しも含めて宇治市としてどのようにされるのか、お聞かせください。

○副議長(宮本繁夫君)

梅垣市長公室長。

◎市長公室長(梅垣誠君)

(登壇)本市が備蓄をしております資機材あるいは食料、飲料水、こういったことにつきましては、昨日あるいは一昨日にもお答えをさせていただいておりますけれども、現在、京都大学の防災研究所に本市の防災計画の点検の見直しをお願いしているところでございまして、その結果に基づきまして必要な見直しをしてまいりたいというふうに考えております。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)続きまして、この資料の1枚目から2枚目、3枚目、4枚目、このことについてお尋ねをいたします。
実はこの資料の中で一番最初に出ておりますのは、京都市における災害時の協力井戸募集のパンフレットの表紙でございます。次の2ページ目が、京都市の消防局が出している災害時協力井戸にご協力くださいという内容でございます。

この中で、阪神・淡路大震災では、水道施設の復旧に3カ月を要しました。水道が断水したときに役立ったのは、地下水や河川、ため池など自然の水でした。井戸水を使って飲み水や消火用水などを確保したり、川の水で洗濯を行ったりというふうなことが書かれております。片方で、平成16年10月23日に発生した新潟県の中越地震でも水道がとまり、困った住民が使用をやめていた井戸を復活させ、ご近所にも提供されていることが報道されましたということで、京都市では、市民の皆さんが所有されている井戸を災害時協力井戸として登録し、大震災などの災害時に地域の皆さんへ井戸水を供給していただく制度を設けていますと、こういうことが書かれております。

さらに、その次のページには家庭でできることということで、これはきのうあるいはおとといもお話しになりました自助・共助・公助の中の自助の問題として、水道水の備蓄であるとか、あるいは雨水の貯水も含めて書かれております。次のページには、災害時の市民開放井戸の登録をお願いしますと。これは宝塚市の呼びかけの文書で、登録までの流れが書かれております。

私はこの間、6月議会でもお伺いをしましたように、水の、あるいは給水、飲み水の問題あるいは生活用水の問題が、いざ災害時には大変重要になってくる、そういう観点から地下水を大変重要視しております。地下水と同時に、基本的には地表水と地下水の一体的なマネジメントが大事だと考えておるわけですが、特に災害時において、最近、井戸水が見直されてきていると、こういうことについて、これは阪神・淡路大震災以降、被災を受けた神戸市を初め、関係のする市町村から始まり、今や全国的にもそのことが広がっているという実情がございます。また、国におきましても、この阪神・淡路大震災の後、全国の自治体における地下水や井戸の活用を促す、そのような観点からさまざまな取り組みが説明をされております。

ところで、そういうふうな背景があるわけですが、先ほど私が読み上げました資料の5ページ目の下の方でいきますと、2-11、非常用物資等の備蓄のこの最後のところ、この中に、宇治市の地域防災計画の震災対策編の2編に、この災害時給水用井戸として登録井戸の確保を図ると、このように計画の内容が記載をされております。このことについて現在どのような取り組みがされているのか、お聞かせ願いたいと思います。

○副議長(宮本繁夫君)

梅垣市長公室長。

◎市長公室長(梅垣誠君)

(登壇)大地震等の災害発生時には水道施設等が損傷を受けるなど、飲料水を初め、生活用水の供給が受けられない状況が考えられます。

本市では、地震発生後の生活用水を確保するため、災害時において地域の市民の皆様に提供していただくことを前提に、現在、災害時給水用井戸として市内48カ所を登録させていただいているところでございます。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君) (登壇)

今、公室長の方から48カ所という数値がご答弁ございました。

ちょっと私は耳を疑ったんですが、これまでの神戸市を初め、あの大震災以降取り組まれた市町村では大体数100カ所の単位で現在、取り組みがされております。京都市におきましても、最近から始められた京都市であっても、現在、約550件の登録があると、そのように聞いておりますが、これは一体いつからこの制度が始まり、そして今日までどのような取り組みをされた結果として48カ所なのか、お聞かせ願いたいと思います。

○副議長(宮本繁夫君)

梅垣市長公室長。

◎市長公室長(梅垣誠君)

(登壇)災害時給水用井戸につきましては、平成17年から平成18年にかけて登録をさせていただいたところでございます。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)そしたら17年から18年、既に数年がたってるわけですが、その結果として48カ所、今日まで48カ所、こういうことでございますが、一つお尋ねしますが、まず48カ所という数値は非常に小さいのではないかと、これが1点です。
もう一つは、この48カ所が既に数年たってるわけですが、今日においても、なおかつこの48カ所は存在するのかどうか。あるいは、この48カ所を市として登録をされてるわけですが、何らかの形で表示があるのかどうか、それもあわせてお聞かせ願いたいと思います。

○副議長(宮本繁夫君)

梅垣市長公室長。

◎市長公室長(梅垣誠君)

(登壇)この48カ所が少ないのではないかというご意見でございますけれども、私どもはあくまでもその井戸の所有者あるいは管理者に対しまして、災害時に市民の皆様にその井戸の水を生活用水としてご提供いただけることを前提にお願いしておりますので、その結果が48カ所ということでございます。

それから、現在その48カ所につきましては登録から年数が経過もしておりますし、私どもは現状も確認する必要があるのではないかというふうに考えております。

それから、表示につきましては、宇治市災害時協力井戸というプレートがございまして、玄関等の見やすい位置に貼付をいただいているところでございます。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)表示についてはわかりました。玄関に表示するような形でなってると。これは他の市町村におきましても、他の住民の方、市民の方からわかりやすいように、そういう形で表示をされてると。宇治市においても同様な措置がとられてるということについてはよくわかりました。

あと、年数が既にたってて、現時点ではその後の状況を含めて把握ができてないと、きっとそういうことだと思います。今回、私がこの問題を取り上げましたのは、災害時において非常に重要になってきますのは飲料水の問題であると同時に、生活用水が充足をして、災害時にはそのことでいろんな問題が起こると。各市町村におきましては、今回の東日本の大震災もそうですが、生活用水をどうするのかということが非常に大きな一つの課題としてなっております。

私がつけました資料の6枚目ですね、下の方に25ページという数字を打っておりますが、この中に、京都南部都市広域行政圏が作成しました地域防災計画、16年6月の中の飲料水の確保の下の方ですが、応急給水目標量ということで、災害発生からの日数として一番左端に、3日までは1人1日3リットルと。それから4日目から10日目まで、この間は20リットル。それから、11日目から21日目までは100リットル。22日から28日まではほぼ今の250リットル。250リットルというのは今のふだんの生活の水量だと。この20リットルといいますのは煮炊きをする数字ですね。18リットルというふうに聞いておりますが、それと3リットルを合わせて21リットル、ざっと20リットルというふうなことでございまして、さらに11日目からは100リットル、こういう生活に必要なふろであるとか洗面であるとか、そういうものが住民にとっては必要になってくる。まさにそのようなことを応急給水目標量として設定し、このことについて対応していくんだと、それが各市町村における防災計画なんだということで書かれております。

3番目に応急給水体制としてこういうような形で記載をされてるわけですが、まさにこのことが、この宇治市においてもいざというときに被災の後の問題として非常に重要になってくるということをぜひ確認いただきまして、今現在、見直しがされてるというふうに聞いておりますので、その中にこのことも含めて、先ほどの災害時における給水の協力井戸、災害時に協力をする井戸、このことをぜひ位置づけていただきまして、取り組みの中に入れていただくことをお願いしておきたいと思います。

次に、防災会議等のことについてお尋ねをいたします。

こういう地域防災計画の作成であったり、あるいは執行であったり、見直しであったりというときに、宇治市においては防災会議というものがあり、そのことが公開の中で開かれているということも最近知りました。その中で、先日も実は防災会議が開かれ、非常に重要な内容が協議されていたということは、私は地方紙の紙面で知ることができました。その前から私は防災会議以外にもさまざまな審議会があることに対して、いつどこでそういうものをやってるんだろうなということについていろいろとお聞きしておったんですが、ホームページに載ってるとか、それから広報課では記者の方には提供してるとか、いろいろお聞きをするんですが、議員である私でも、いつどういうことをやってるんだなと、なかなかうまく把握できておりません。

こういう防災会議が開かれていて、その中で議論をしているということについては非常に私は大切な内容であり、これはその次に言います自治会なり町内会との連携の問題としても私は重要視をしております。このことにつきましては、今までの周知の方法といいますか、防災会議以外にもあると思いますが、審議会を含めて、いつどこでそういうことをやってるんだというのが市民の方にわかるような方法、これがどういう形でとられてるのかをお尋ねしたいと思います。

○副議長(宮本繁夫君)

梅垣市長公室長。

◎市長公室長(梅垣誠君)

(登壇)本市におきましては、宇治市防災会議を初めとする会議の公開についての基本原則を定めました宇治市審議会等の会議の公開に関する指針を平成20年度から施行いたしております。本指針では、会議を原則公開するものとし、個人に関する情報等の非公開情報に該当する場合のみ会議を非公開とできることや傍聴等の手続を定めており、市民の市政参加及び情報公開を積極的に推進するものでございます。

市民の皆様への周知方法につきましては、本指針の中で、会議の実施概要等の資料を行政資料コーナーに備え、閲覧をしていただけるとともに、市政だよりやホームページへの掲載等により周知をするよう定めているところでございます。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)時間のこともございますので、要望だけお伝えをしておきたいと思います。

各課がいろいろと工夫をされて、ホームページに出されたりとか、あるいは報道機関に連絡とかされておりますが、なかなか市民から見ても十分な形で知る機会が少ないと思います。今日までの実績を聞いてみましても、昨年の実績としても、一つの審議会に市民の参加は1.1人と、その前の年は0.7人と、こういうふうなことも伺っております。前回の会議でも、ぜひこういう形については市民参加を考えているんだが、なかなかうまくいってないというふうなこともお聞きをいたしました。

私は、そうであればさまざまな工夫をしていただくことが大変大事だと思っておりますが、とりあえず市民の方々にお知らせをする方法として、市役所の1階の市民相談室のあそこに、きょうはこういう審議会を何時からどこでやっていると、これは公開だというふうなことの掲示をやっていただけないものかと。これは来庁された方にせめて見ることができる。結構な方が市役所にはおいでになっておりますから、その中にはそれを見て、そしたら1回行ってみようかというふうなこともあり得ると思うんです。

先ほどおっしゃいました1階のところに確かに資料はございますが、なかなか市民がそこまで入り込んで知るということも少ないように思いますので、何らかの形であそこに見えやすい形で掲示をいただけないものかなということを要望しておきたいと思います。

この項の2番目でございます。地域住民、自治会・町内会との連携の問題です。

これは既にもう昨日も一昨日も真田議員や石田議員の質問にお答えがありました。地域防災計画を実際に実行する場合、あるいは被災があったときに直ちに動く場合に、地域住民や自治会・町内会との連携が非常に重要だということは市の方もお考えになっております。

問題は、そういう連携ということについて、どういう連携を前提として考えておられるのか、そのことについてお聞かせ願いたいと思います。

○副議長(宮本繁夫君)

梅垣市長公室長。

◎市長公室長(梅垣誠君)

(登壇)災害発生時には、行政機関は救援体制の設置や情報の収集、被害状況の把握などを開始するとともに、まずは人命救助に重点を置くこととなります。とりわけ地震災害は広域的で甚大な被害が予想され、防災関係機関のみでの対応にはおのずと限界がございます。災害のときには、初期消火、被害者の救出、軽傷者の救急処置、住民の安否確認など、住民一人一人の協力活動、いわゆる共助が極めて大切であり、地域住民の連帯に基づき結成をされました自主防災組織の活動に負うところが大きいと考えております。

したがいまして、本市といたしましては出前講座を初め、地域での取り組みを一層進めていただくために、すべての自治会・町内会に対し防災マニュアルの作成をお願いし、地域内での情報連絡体制や防災資機材の整備に努めていただくとともに、訓練や研修などに取り組んでいただき、地域の防災力を高めていただくことが重要であると考えております。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)この部分につきましても時間の関係がございますので、要望だけにとどめたいと思います。
地域の防災力を高める、これは非常に重要なことだと思います。今、公室長の方からお答えがありましたように、出前講座であるとか、事前のふだんの中でどれだけの連携を図るのか、そのことが非常に重要だと思います。また、昨日の中でも、モデル地域を設定して、そういう形で今、特に障害者であるとか高齢者の方の救出の問題を含めて現在試行している最中であると、そういうふうなこともお聞きをしましたので、そのあたりのことについてぜひ具体的な形で進めていただきたい。

同時に、この地域防災計画の中でうたわれておりますさまざまな情報や市としての取り組みが、現在、各自治会や町内会で防災の委員会をつくられてる中でもほとんど知られておりません。私の地域でも自治会が今現在やっておりますけども、実際の話はほとんど伝わってないんですよね。そういう意味では、市内にあります自治会や町内会との、この防災に関する協議といいますか、連絡会といいますか、一度全部の自治会を対象にした懇談会のようなものを持っていただいて、その中で少し全体的な防災計画と、それにおける各自治会・町内会の役割なんかも一度話をしていただけるとありがたいと思います。そのことについては要望しておきます。

次に、水道部の関係になります項目について、2番目の防災のまちづくりと水道事業というところに入りたいと思います。

最初にお断りをしておきますが、まず防災基本計画につきましても、給水の問題は国の場合には厚生労働省だというふうになっております。災害のときに、先ほど申しました災害協力井戸の必要性も含めてございます。その中で、市の場合は、第一義的には水道部に給水の責任もあるんだろうというふうに考えております。この中で、6月に一部お聞きをしましたが、このたび8月1日号の水道だよりですか、これに災害のことが触れられておりましたので、そのことについてお尋ねをしたいと思います。

この8月1日号の水道だよりについては幾つかのことが書かれておりますので、水道部として、まず災害対策に対する具体的な取り組み、考え方はこういうことなんだということを、時間の関係もございますので、本来ですと1個1個お尋ねしようと思ったんですが、申しわけございませんが、まとめてご報告いただきたいと思います。

○副議長(宮本繁夫君)

杉村水道部長。

◎水道部長(杉村亮一君)

(登壇)ただいま木村議員からご質問ございました全体的にというところでございますけれども、まず水道を安定的に給水するに当たりまして、この23年2月に策定をいたしました、まず水道施設の耐震化につきましてお答えをさせていただきたいと思いますけれども、本年2月に耐震化計画を策定いたしましたが、これは優先的に耐震化を図るということで、その施設といたしましては宇治浄水場とか下居配水池、琵琶配水池ほか3カ所の配水池及び森本ポンプ場を予定しておりまして、また、緊急時におきましては緊急遮断弁というものを以前設置しておりまして、今現在、高峰山配水池、平尾台配水池など6カ所の配水池に設置をしております。

この緊急遮断弁で配水池に貯留されました飲料水の活用につきましては、住民の方が直接来られる方法や給水車や車両に積載した給水タンク、ポリタンクなどを使用して、給水マップで定められた給水場所へ運搬する方法で考えております。

それと、先ほども危機管理の方でありましたけれども、災害発生当初は市民の方に、これまでからも3日分の飲料水等の備蓄を呼びかけておりまして、市民と協力しながら効率的な飲料水の供給を行いますが、その配備は限界がございますので、まずは、最初は医療施設、福祉施設及び避難所等を優先いたしまして、順次体制の確立とともに給水範囲を拡大することとしております。

また、災害状況によりましては、他の自治体及び自衛隊などに応援要請を行いまして、応急給水体制の確保を図ることとしております。

また、その応急給水体制でございますけれども、京都市と現在、分水協定を結んでおりまして、槇島町本屋敷と木幡熊小路におきまして京都市の水道本管と接続して災害その他非常時における生活用水を確保する目的に、平成15年に協定を締結したものでございます。

また、そのほか日本水道協会加盟の自治体との相互応援覚書というものを結んでおりまして、地震その他の災害時には、相互間で行う応援活動を取り決めておりまして、応急給水作業及び応急復旧作業、応急復旧用資材の提供を行うため、京都府内の自治体と平成6年に締結したものでございます。

また水道部では、平成22年度でございますが、災害用備蓄と、それから水道水のPR用といたしまして500ミリリットルのペットボトルを1万本作成し、そのうち5,000本、その内訳といたしましては、危機管理課で1,000本、水道部で4,000本を非常用飲料水として活用するため備蓄をしております。

なお、平成23年度も1万本作成する予定をしておりまして、今後も引き続き備蓄本数をふやすよう考えております。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)済みません、たしか6月議会のときに、その飲料水につきましては5,000本というお尋ねをお聞きしたと思うんですけど、今4,000本とおっしゃいましたか、5,000本でした。5,000本ね。

それで、済みません、この6月の段階で、このときにお尋ねをしておりましたことも含めてちょっとお尋ねしますが、まず、全体的な各市町村との相互応援であるとか、部分的な京都市との協定であるとか、そういうことについてはよくわかりました。

その上で、なおかつ飲料水についてはペットボトルの備蓄として5,000本、さらに今年度1万本をつくって、また5,000本ということだと思いますが、この500ミリリットルのペットボトル1万本というのが現時点における備蓄の飲料水だという理解でよろしいんでしょうか。

○副議長(宮本繁夫君)

杉村水道部長。

◎水道部長(杉村亮一君)

(登壇)先ほどもお答えいたしましたが、平成22年度に1万本を作成いたしまして、そのうち5,000本は非常用飲料水として活用させていただいて、あとの5,000本につきましては水道水のPR用として活用させていただきます。23年度につきましても1万本を作成する予定をしておりまして、実際の備蓄は危機管理の方と水道部の方と合わせて5,000本の備蓄でございますけれども、引き続きその本数をふやしていきたいというふうに考えております。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)済みません、5,000本、5,000本で1万本。

私これに少しこだわっておりますのは、500ミリリットルのペットボトルが備蓄用としてですよね。それで、もう1回確認します。防災計画の中で、先ほどもお聞きをしましたように、被災する人口として想定されてるのは20%というふうなことなり、備蓄の食料としては2万4,000食分というお答えをいただいているんです。今、水道部の、まさに飲み水としての飲料水ですね。これが同じような数字としてあるのか、ないのか。本来ですと、当然地域防災計画の備蓄ですから、先ほどの震災対策編のやつにありましたように、食料と水とと出ておりました。この2万4,000食に該当する数値の備蓄の水はあるんでしょうか、お尋ねします。

○副議長(宮本繁夫君)

杉村水道部長。

◎水道部長(杉村亮一君)

(登壇)水道部で災害用備蓄として水道のペットボトルをつくりましたのは平成22年度から新たに作成をいたしたものでございまして、まずは1万本作成させていただいて、そのうち5,000本を備蓄ということで、今現在2万本あるというわけじゃなくて、先ほども申し上げましたように、今後も引き続き、毎年度できるだけ作成をいたしまして、備蓄本数をふやしていきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)しつこいようですが、震災対策編のこの資料も先ほどお示しをしました。この震災対策編の同じ資料ですね。飲料水、食料、生活必需品について備蓄を図ると、この防災拠点に。食料については2万4,000食あるんだと。そしたら飲料水も本来でしたら、そのことについてちゃんと備蓄をされるということが必要ではないかと思うんです。確かに22年度から始めたところだとおっしゃいますが、例えばそれが必要であれば、その分のペットボトル、備蓄用の水を準備するということが求められると思うんですが、どうしてそうならないんでしょうか、お尋ねします。

○副議長(宮本繁夫君)

杉村水道部長。質問に的確にお答えください。

◎水道部長(杉村亮一君)

(登壇)先ほどから申し上げてますように1万本作成しまして、22年度は5,000本を飲料水として、絶対量として確保すると。あとの5,000本につきましてはPR用で一応考えておりますけれども、当然PR用でその年度に全部はけない、利用しない場合がございますので、当然それは備蓄用に回していくと。
23年度につきましても1万本作成いたしますので、先ほどおっしゃるように、できるだけその本数をふやしていくように考えていきたいというふうに思っておりますし、1万本につきましても、そのうち何本備蓄用にするかというのは、今現在できるだけ多くということだけでございますので、よろしくお願いいたします。

○副議長(宮本繁夫君)

桑田水道事業管理者。

◎水道事業管理者(桑田静児君)

(登壇)水道水の備蓄に関してのご質問でございますけど、確かにペットボトルは22年度で1万本つくりまして、そのうち約5,000本をということでございます。23年度も1万本つくりまして、数的には1万5,000本という形になりますけど、緊急時の水道水についてはペットボトルだけではございません。先ほどもちょっと議員おっしゃってましたけど、我々は水道部の配水池に緊急遮断弁というのをつけてます。そういうときに緊急時には配水管・送水管が壊れた場合でも、緊急的に配水池に水を確保できるようになってます。

そういう水も合わせまして、災害時には給水をするように、そのようになってございますので、十分に--どこまでというのは、すぐには皆さん方にはお届けはできないかもわからないですけど、水の確保は図ってございますので、よろしくお願いします。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)私は6月の議会でも整合は図れていないんではないかと。そのことについては、できるだけ早急に整合を図っていただきたいということを要望して終わってるんですね。きょうは当然それにプラスする考え方が出てくるんだと思ってたんですが、今のお話でしたらペットボトルは前回と同じ考え方と。飲料水としてはペットボトルだけじゃないんだと、ほかにもあるんだと。例えば今おっしゃった緊急遮断弁で水をとめるんだと。
そしたら、具体的にその水はどれだけの水があって、今、備蓄という形で言いますと、すぐに出せる水が備蓄でございますが、その水としてはどのようなことが用意されてるのか、お聞かせください。

○副議長(宮本繁夫君)

桑田水道事業管理者。

◎水道事業管理者(桑田静児君)

(登壇)まず6月議会のときのことでございますけど、6月議会にもたしか同じように5,000本、これは水道部で4,000本、それと危機管理で1,000本、トータル5,000本ということで、今年度、23年度1万本。順次備蓄をふやしていくというふうにお答えをさせていただいたと思います。議員の方からそのように要望をされたといたしましても、すぐにできるものとすぐにはできないものがございますので、我々としましては順次備蓄をふやしていくということでお答えをさせていただいていると思いますので、よろしくお願いします。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)時間の関係もございますのであれですが、要するにこのペットボトルの備蓄と言われるもので言えば、ペットボトルの水以外、今おっしゃった緊急遮断弁で配水池に水があるんだとおっしゃるんでしたら、それこそ災害時には、それが直ちに市民に給水される体制が僕は準備されていることが普通だと思うんです。他の市町村でいろいろと聞いてきましても、やっぱりそれは既にされております。今、管理者がペットボトル以外に備蓄用として水はあるんだとおっしゃるんでしたら、それは一体何人分あるんだと。そのことについて、どうやって給水するんだということを本来でしたらお答えいただきたいと思いますが、きょうのところはもう結構です。

ただ言っときますが、ペットボトルで例えば1万本としましても5,000リットルです。これ1日3リットルやったら1,666人分ですよ。片方で食料は2万4,000人分やってると。そしたら10分の1以下じゃないですか。そういうことを含めて、備蓄の水のことをご検討いただいているのかどうか、そのことについては改めて、これからも対応していただきたいということだけを申し述べて、この項については終わりたいと思います。

それと、もう一つだけ、少しだけ今のやつで1個忘れてました。この間、幾つかのところで、今、ペットボトルのことについてはお聞きをしました。例えば京都市もつくっておられますし、大阪市もボトルウオーターという形でつくっておられます。

宇治市のつくられた源氏物語のラベルの張ってあるやつを私も見せていただきました。この間、非常に水道部としては地下水を軽視された政策をとっておられるわけですけれども、それはその背景としてやっぱり府営水が片方で余ってるんだというふうな認識があるのではないかと思っています。当然、府営水がこれだけ余ってるわけですから、このおつくりになったペットボトルについては府営水でつくっておられるんだと思いますが、そのことについて間違いはないでしょうか、お尋ねします。

○副議長(宮本繁夫君)

杉村水道部長。

◎水道部長(杉村亮一君)

(登壇)平成22年度からつくっております1万本のペットボトルにつきましては、自己水であります宇治浄水場の水でペットボトルを作成しておりますので、よろしくお願いいたします。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)他の市町村で聞きますと、皆、非常に節水も含めて水道水が余ってきてるという中でボトルウオーターとしてつくられて、それが市販されてるわけです。大阪なんかはモンドセレクションをもらうような努力もしておられる。

当然、宇治市も府営水が余ってるわけやからそれでつくってると。今おっしゃったのは、宇治浄水場とおっしゃいましたよね、自己水とおっしゃいましたね。これは地下水ですよね、宇治浄水場の水は。府営水ですか。それだけ聞かせてください。

○副議長(宮本繁夫君)

杉村水道部長。

◎水道部長(杉村亮一君)

(登壇)宇治市が所有しております宇治浄水場の水源につきましては、地下水と宇治川の表流水を活用いたしております。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君) (登壇)

苦しい答弁だと思いますけれども、地下水でしょう、結局。片方で地下水を、この間非常に私は軽視をする政策をとっておられると。何遍も言いますけど、私は地下水だけを重要視してるわけではありません。地表水と地下水の一体的なマネジメントといいますか、活用が水道行政では必要だと考えています。ところが、水道部自身が府営水を優先する、地下水を軽視する考え方に基づいておられる。

これは片方で、他の市町村の場合は、都市の場合は、水道水が余ってきてるから、それを何とかして売ろうということでボトルウオーターという形でペットボトルをつくられて、売っておられる。例えば大阪市の水であれば既にそれが15万本売れてると、そういう努力をされてると聞いてます。

そしたら、この宇治市の場合、府営水が片方で余ってるんでしたら、当然ボトルウオーターも府営水を使えばいいじゃないですか。どうしてそれをせずに宇治浄水場の、自己水とおっしゃいましたね、これ自己水ですよ。府営水は購入してる水ですよね。購入してる水が余ってるんでしたら府営水を使うべきじゃないですか。どうしてそれをされないんですか。これだけ最後お聞かせください。

○副議長(宮本繁夫君)

桑田水道事業管理者。

◎水道事業管理者(桑田静児君)

(登壇)私、議員の言ってることが全くわからないんですけど。府営水が余って自己水は余ってない。議員ご存じのように、この間、配水量はどんどん減ってます。これは府営水だけじゃなく、自己水の方も減ってます。

水道部としまして、どの水を使ってペットボトル--どう言いますか、非常用の水源にするか、非常用ペットボトルにするかというのは、これは私どもとしましては、やはり宇治の自己水、一番揚水量の多い宇治浄水場の水がいいんじゃないかというふうに判断しましたので、宇治浄水場の水を使ったわけでございまして、何度も申しますけど、配水量そのものは、ここずっと落ちてます。どちらの水も以前と比べると配水量はどんどん減ってます。余ってるというふうな表現を使えばそのような表現になりますので。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)苦しい答弁だと思います。

もう、そのことについてはあえて言いませんが、過去4年間、私はこの宇治の議会の開浄水場に関係して傍聴させていただきました。その中で何度か府営水の協定を見直すべきではないかという議論がありました。これはなぜかというと府営水が余ってるからだと。年間3億円ほどのお金がむだになってるんだと。それについて協定の見直しをすべきではないかというふうな議論と、行政としてもいろんな経過があって、なかなか難しい。だけど、それは検討せないかんなというふうな話があったと思います。

ただ私は、そうであれば、やはり府営水が年間6万5,800トンの日量ですか、契約量から言えば、4万トン少ししか使ってないということであれば、当然その水を使ってボトルウオーターをつくると。これが市のため、行政のため、あるいは市民のためではないかと思うんです。そういうことを指摘しておきたいと思います。

次に、この地域防災計画との関係でいきますと、このハザードマップ、きょう荻原議員も少し言われておりましたが、これが全世帯に配られております。

この中で、このハザードマップを見ますと色分けがしてあって、実際に災害が起こったときには、こういうふうな形になりますということで、大人のひざまでつかる程度の0.5メートルから、一番上が5メートル以上と。5メートルが2階の軒下まで浸水する程度と。それから、2メートルですと1階の軒下まで浸水する程度という形で、全部これ色分けをされております。

この色分けで見ますと、西小倉浄水場と今おっしゃった宇治浄水場は、この色でいきますと5.0メートルか5.0メートル以上というふうな色分けになってると思うんですが、そのことについてはいかがでしょうか。

○副議長(宮本繁夫君)

杉村水道部長。

◎水道部長(杉村亮一君)

(登壇)今、木村議員がおっしゃいました、このハザードマップでございますけれども、西小倉浄水場は5メートル以上で、宇治浄水場につきましては2メートルという範囲で色塗りされてるというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)これ見間違いなんでしょうか。この色でいきますと、宇治浄水場は5メートルではないのかなと思いまして。それから西小倉につきましては5メートル以上だということですね。これまた、ご確認をお願いしたいと思います。僕の方も確認をします。

ただ、このハザードマップでいきますと、西小倉浄水場は水の底につかることになります。宇治浄水場も非常に危ういことになると。私はこの間、地下水浄水場は大変重要なものだということを訴えておりますが、考えておりますが、いざ実際にこのハザードマップで想定されている災害が起こったときに、宇治浄水場や西小倉浄水場がそういう被災をされると、使えなくなるということについて水道部としてはどのような対策を考えておられるのか、聞かせてください。

○副議長(宮本繁夫君)

杉村水道部長。

◎水道部長(杉村亮一君)

(登壇)宇治川が破堤した場合は、宇治浄水場及び西小倉浄水場一帯の地域が水没し、浄水場としての機能ができなくなることも十分考えられます。

このような場合の水源といたしましては、水道管等水道施設の被害状況にもよりますが、京都府営水道の活用を考えております。府営宇治浄水場は標高も高く、施設の耐震化が進められているところであり、宇治浄水場及び西小倉浄水場一帯の地域が水没した場合でも、水道水の確保が図れるものと考えております。

加えて状況によりましては、槇島町本屋敷と木幡熊小路において京都市との分水協定により水道本管を接続しております分水の活用もできるものと考えております。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)今おっしゃったように、このハザードマップでいきますと浄水場が使えなくなる。このことについて、そのことに対する対策としては、今、具体的なお話はなかったと思います。他の形で給水をするんだというお話だったと思います。そのことについては、また改めて、きょうはそれ以上のことについて予定もしておりませんし、時間もございませんので、このことについては確認だけにとどめておきます。

次に、最後のとこになります。緊急時水源としての地下水利用について最後にお聞きをしたいと思います。

今お聞きをしましたが、現在市内には、稼働しておりますのは五つの地下水浄水場が稼働しております。いざ実際に、このハザードマップでいきますと、この中でも西小倉浄水場については、そういう問題も考え得るということになるわけですが、片方で、先ほど言いました地下水の飲料水を確保するという観点からいきますと、開浄水場、神明浄水場、奥広野浄水場という、この地域については、今のこのハザードマップでいきましても破堤した場合の水害に係る可能性はございません。

そういう意味で、一番東にあります奥広野浄水場、次に高さのあります神明浄水場、開、それぞれが奥広野で1,000トン、神明で1,600トン、開で1,500トンの能力がございます。開につきましては現在ポンプが交換されておりませんので、時間当たり30トン程度で1,500トンの能力はございませんが、もともとはそれだけの揚水量を持っている。4,100トンの水があるわけです。

先ほど言いましたように、ペットボトルで備蓄をする、あるいは使い方が直ちに使えない、貯水池を遮断して水のことを考えるということもあるでしょうが、毎日毎日それだけの水が排出されている、その地下水浄水場をどうして水道部は大事にしないんでしょうか。災害時には非常用の発電機と、あるいは遮断弁あるいは仮設の給水管があれば、そこに行けば水があるわけです。電気は通らなくても非常用の発電機を使えばそれだけの水を給水することができる。

また、同時に宇治市におきましては、まさにその1カ所ではなくて、それが5カ所にあり、この場合でしたら3カ所に分散してある。他の市町村の場合は、すべて地下水浄水場は市町村が独自につくっておられます。八幡市でも城陽市でも京田辺市でも、それは1カ所です。その点、宇治の場合は住宅開発に伴って各事業者が水のために井戸を掘り、それを最終的に宇治市に寄附されたということで、非常に地域分散であることも事実です。

そういう意味では、このような地下水浄水場を水源として使うことに、活用することについては、私は非常に災害用の問題としても重要ではないかというふうに考えております。同時に、国におきましても緊急時の水源として適切な地下水利用の推進を提案されております。国土交通省です。

6月議会の木沢議員の質問に対して管理者は、地下水の浄水場あるいは井戸は必ずしも災害に強くないんだということをお答えになりました。それは根本的に僕は間違いではないかと思っておりますが、管理者としてはどのようにお考えでしょうか。

○副議長(宮本繁夫君)

桑田水道事業管理者。

◎水道事業管理者(桑田静児君)

(登壇)緊急時の水源として地下水は有効と考えるとのことですけれども、議員は緊急時とはどのようなお考えなのか、ちょっと私にはわからないんですけど。私はさっきも議員がおっしゃいましたように、木沢議員にお答えしましたとおり、災害による被害の状況は災害の規模・種類・強さ--強度ですね、そして対象となる施設の地理的条件や施設の構造上の強度によって違ってくるものでございまして、地下水であれば防災上完全なものであるとかということは考えておりません。

なお、先ほども部長が答弁したと思いますけど、京都府営水道におきましては、この間、防災対策、耐震対策としていろんな事業をしていただいています。配水池の改修、導水管の新設ということでやってきておられます。何度も申しますけど、地下水であれば防災上安全であるとは考えておりません。

○副議長(宮本繁夫君)

木村正孝議員。

◆(木村正孝君)

(登壇)この項についても、これで最後にしたいと思いますが、お渡ししております資料の26ページを見ていただきたいと思います。

井戸は地下構造物ですが、震災により被害を受けるのでしょうかという、こういう質問に対して、ここに回答が書かれております。これは、実際に中越沖地震における井戸の損傷状況ということで調査をした結果が、ここのグラフとしてありますように、井戸の損傷状況として、損傷を受けなかった、1が63.2%なんです。多少の損傷を受けたが、日常どおり利用することができた、2、これが14.1%なんです。3番目に、損傷により水の量が減るなど影響は出たが、利用はできたが3なんですね。これで80%以上の、内容として87%が、災害時における井戸が大丈夫だったというデータがございます。これは国の国土交通省のデータでございます。こういうことを踏まえて、国土交通省は災害時において井戸を活用することを具体的な形で推進をするという提案をしておられます。

次のページに資料として、災害で見直される井戸という文書をつけておきました。時間の関係もございますので、これもぜひ読んでいただきたいと思います。特に半分から下の方は色が変わっております。これはもともと赤でしたのでこういう色になっておりますが、具体的にこういう形で井戸が役に立ったということが書かれております。

さらに、次のページに、ことしの7月27日付の「日経ビジネス」という冊子に、この内容で「地下水を活かせ、井戸掘りのプロがボランティア」という記事が書かれております。この中で、特に震災直後--これは東北の話です。震災直後は、被災地では救援に駆けつけた自衛隊による上流地域からの取水によって生活用水を賄うところが多かったと。しかし、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、上流とはいえ、河川水の水に依存することは不安視する声も出ていると。そこで、生活用水の水源として地下水の存在に注目したということで、ここに書かれてありますように、信州大学と実際の民間事業者が一緒になって井戸を掘り--これは赤浜小学校という、一番今回被災を受けました岩手県の大槌町にある小学校です。そこで井戸を掘り、実際にそれが成功したと。そのことをもって、各社--これはボランティアですけど、この地域では、さらに今後も地下水を掘っていこうと、そういうふうなことが実際に書かれております。

管理者は、考え方としてそういうふうにおっしゃいましたが、事実の問題としてそういうことがあり、さらに国の方もそういうことを推奨しているということについては、ぜひご理解をいただきたいと思います。

災害については何を災害と言うんだと、そんなことは災害基本法に書かれておりますし、国の基本計画にもはっきりと位置づけはされておりますので、そのような議論については余り--幾ら新人議員といえども、そういうふうな言い方については控えていただきたいというふうに思います。

最後になりますが、この間大変、漏水の問題を含めて、新聞にも出ましたが、開浄水場の水位が下がってるということで報道がありました。これは、この場を借りて言っておきますが、これは開浄水場に問題があったわけじゃないんです。漏水をした結果として水位が下がったと、そういうことなんです。何かあたかも開浄水場に問題があるかのような報道がされております。実際に、水道部から報道機関にはそういうふうな形で報道されております。唯一、京都新聞だけが違う内容で書かれております。そういうことを含めて、少し、もっと普通な形で対応いただきたいなと。

もう1点、実は神明浄水場の水が現在100%府営水に切りかわっております。地域の方が、突然水が変わったと、まるでお湯のような水が出てくるということで、一体どうなってるんやと問い合わせがありました。そのことについて水道部に行き、確認をしましたら、実は6月2日にポンプが壊れて府営水が100%に切りかわってたと初めて知りました。そういう供給されてる水の水質が変わってるのに水道部は住民に言われない、そのことをお知らせにならない、こういうことが実際にいかがなものか、私は思います。そういうふうなことをやりますと水道事業に対する住民の信頼感も損なわれます。

この「水道法逐条解説」という本がございますが、その中でも、今日における、あるいは21世紀における水道行政のあり方として、基本的な視点として、需要者の視点、需要者である国民の立場に立った多様なサービスの提供が必要であると。健全な水循環に係る多くの制度をつくっていく必要があると。方向性としては、全国的にすべての水道が達成すべきナショナルミニマムに加えて、それぞれの地域ごとに、需要者のニーズに対応した多様な水準のシビルミニマムを設定し行うべきだと、そういうふうに書かれております。

ぜひ、そういう観点を水道事業者としてご確認いただき、これからの水道事業を進めていただきたいということをお願いして終わりたいと思います。

(松峯議員「議事進行」と言う)